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2015年09月13日  
ひろしま2045:平和と創造のまち
 
■ 「ひろしま2045:平和と創造のまち」


今週は、チョット雰囲気を変えて「ひろしま2045:平和と創造のまち」をご紹介します。

なんじゃ!そりゃ・・・という感じかもしれませんが、
広島市が被爆50周年を記念し1995年に開始した事業で、2045年のひろしまに向けて、優れたデザインの社会資本整備していこうというものです。知ってました?





 
 対象プロジェクトは、広島市の地域資源である河川とのかかわりが深いものということで、まずは●「猿猴川アートプロムナード」をご紹介しましょう。
 

 
"桜の縁側""水辺のギャラリー"と名付けられており、猿猴川沿いにカラフルなオブジェが並んでいます。
隣接する段原再開発地域の街並みにも溶け込んでいます。

ちょうど「カッパ祭り」をやっていて、幟が沢山立てられていました。


 
  "水辺のギャラリー"には、佐々木葉二さんの作品が「すべる/ゆれる」など7つのテーマで置かれています。
因みに(私)「すべる」のは得意です!


 


 続いては、●山本紀久さん設計の「東千田公園」です!



広島市のほぼ中心部にある広島大学跡地の公園です。
100m四方の広場と緑の外廊と回廊、それをつなぐ「緑の内廊」から成る"杜"として構成されています。知っとった?
ウイロウは美味しいよね。





 
お休みの日には、犬の散歩で賑わいます。
ちょっと前まで、緑は一面のシロツメグサで真っ白でした。

園内には、ペットと一緒にゆったり過ごせる"Y's Dog Cafe"もあります。
お犬様が来られたら席をどっく



 
 正面入口(昔の正門)から続くフェニックスメタセコイアの並木は、戦後間もなく世界各国から贈られた木々ですが、今もなお元気に育っています。


※トップページにもあるように、地面からミストが吹き出ているスペースもあります。

 


 3番目は、中区南吉島にある去年訪れた
●「広島市環境局中工場」です。


いわゆる「ゴミ処理施設」ですが、見かけは、「〇〇科学館」みたいな近代的建物で、見学通路(エコリアム)から施設の一部を見学できます。







 
この建築物も「ひろしま2045」の対象ですが、デザインされたのは谷口吉生さん!世界的なデザイナーです。

 
 工場の中心を南北に貫く通路(エコリアム)は、原爆ドーム、平和公園から真っ直ぐに南下する"吉島通り"と続いており、その先端は、瀬戸内海へと通じています。
 


 4番目も「らしかぬ」デザインの建物です。
西区都町(百米道路沿い)にある●「西消防署」


「安心の宝石箱」をコンセプトに、中で働く消防署員の方々がガラス張りで見通せるようになっています。






 
 消防訓練を行うアトリウム展示ロビーなどの見学できるテラスは、防災活動への関心を高める開かれた施設となっています。

 


 「2045ひろしま」は市の公共施設ばかりではありません!
学校もカッコ良くデザインされています。

広島城の隣にある●「広島市立基町高等学校」は、新京都駅などを設計した建築家の原広司さんがデザインしたものです。
開放感あふれる1階"ピロティ"から2階へ上がるにはエスカレーターを使います。






 
 教室の建物と体育館(写真左側)は"渡り廊下"とは呼べない"空中ブリッジ"で繋がれており、その下がプールになっています。

最上階の教室から広島城を眺めながら勉強できるなんて、うまらやし過ぎます!


 
一方、安芸区矢野南の●「矢野南小学校」は、周囲の環境に溶け込む瓦屋根の小学校です。

設計者は、富田玲子さん、自然と共存する温かい建築物を得意とされています。




 
 建物の色も土色を基調として、屋上には庭園もあり草木が生い茂っています。


   こんな学校で勉強?すると給食も美味しそうです。
 「ひろしま2045」は、この他にもいくつかのプロジェクトがあり、進行中や計画中のものもあります。

1995年の構想から半分の25年が経過した今年、今一度、完成したプロジェクトを見ながら今後について考えてみてはどうでしょうか?