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2013年09月15日  
今話題の巨大ワニ化石を見に「三瓶自然館」へ!
 ■ 三瓶自然館サヒメルへ行って来ました!

三連休の初日(9/14)に島根県大田市の「三瓶自然館サヒメル」へ行っていました。
広島から浜田道・瑞穂I.C.から約1時間余り、森林や高原の道はドライブにはうってつけのコースです。




 
 
   今回は、前日に新聞報道であった「2000万年前の巨大ワニの化石」隠岐の島で発見され、この日から「三瓶自然館」で一般公開されるということで、早速見に行ってきました。

隠岐の島諸島と言えば、今月9日に"世界ジオパーク"に認定されたばかりで、うれしい話題続きです。

 
 「三瓶自然館」は、三瓶山の周囲を走る道路沿いにあります。

 
   
   「三瓶自然館」では、丁度、特別企画展"さんべ恐竜王国"を行っていました。
ロビーには、中国大陸に生息していた"マメンキサウルス"という体長10mの恐竜が出迎えてくれます。

"恐竜王国"は、また後程ご紹介しますが、
まずは、目的の初公開「巨大ワニの化石」の展示から。
 
 この度発見されたのは、東アジア最古となる約2000万年前の巨大ワニの背骨2個で、この骨から推定されるワニの大きさは、全長7mと東アジア最大級となります。

 実物大のマチカネワニの仲間の骨の絵とともに展示されています。
 
 
     
そして、とてもラッキーなことに、この歴史的大発見をされた三瓶自然館の研究員(理学博士)河野重範さんに詳しく解説いただきました。





   ↓ ここんとこ(赤色)の背骨です。
  ↑ 「すごいね~・・・。うちの庭には、ワニはいないねー。」



骨は、胸椎と呼ばれる脊椎骨2個(セット)で、骨の大きさは、長さ約21㎝、高さ約18㎝です。


骨の左側は、けん玉のお皿のようになっていて、右側の丸い部分とジョイントするようになっています。 
   
     この貴重な化石の一般公開は、今月29日(日)までで、その後は、10月に故郷の隠岐の島で展示されとなっていますので、次の3連休にご覧になられてはと思います。
 
● 特別企画展「さんべ恐竜王国」

続いて、特別企画展の"恐竜展"を見て回りましょう!
企画展は、分かりやすく、と言うか、お互い争いが起きないように"肉食恐竜""草食恐竜"とを分けて展示してあります。まず"肉食"からご紹介します。


「ギガノトサウルス」(頭骨レプリカ)は、南アメリカを代表する肉食恐竜で、体長は推定13mほどだそうです。

 
 
    超有名な「ティラノサウルス」!こちらも体長は13m!
全身骨格の展示会場は、曲がったところにいきなり現れるので、みなさん「おぉー!」と驚かれます。
歯はあんまり磨いてなかったみたいです。
でも肉食恐竜は、歯が命です。

 
 

この"ティラノサウルス"はどれくらいの大きさかと言うと、これぐらいです。左下が巨大な大人の方です。



 
   肉食恐竜の歯は、サメのようにギザギザになっています。
ティラノサウルスの歯は18㎝ぐらいで、次々と抜け変わるそうです。
 
「タルボサウルス」(頭骨レプリカ)
"ティラノサウルス"が北アメリカの肉食王なら、こちらはアジアの肉食王!体長は10m~12m、体重は4~5㌧!






 
 
   続いては、"板状レプリカ"
この、いかにも「化石です」な感じがリアルな立体よりもロマンを掻き立てられます。
← まずは、南アメリカの翼竜「プテロダウストロ」です。

 
 
「アーケオプテリクス」(始祖鳥)
ジュラ紀(約1億4000万年前)に生息していた現在発見されている中で最古の鳥類です。




  "肉食"と"草食"をつなぐ廊下には、"装飾"が!
   思わぬところに恐竜がいたり"遊び"も満載!
 
     

 "草食系"の代表選手は「ステゴザウルス」!(全身骨格)
背中の2列にならんだ団扇のような骨盤が特徴です。
これは団扇のように扇ぐのではないものの、表面積を利用した"体温調整"の機能を持っていたと思われます。

 
   
   続いては、「トリケラトプス」(頭骨レプリカ)北アメリカ産
頭の3つのツノが特徴です。 

"草食恐竜""肉食恐竜"から身を守るため、トリケラトプスのように角などで武装したり、巨大化したり、早く走るように進化していったようです。

 
 会場には、「怪獣コスプレコーナー」があり、お気に入りの着ぐるみの中から選んで記念撮影できるようになっています。
このボクはなかなかの演技派です。今にも"肉食系"にやられそうな雰囲気です。

「さんべ恐竜王国」も今月29日(日)まで開催しています。
お子さんも楽しめますので「巨大ワニの化石」と合わせてご覧ください。
 
     三瓶には、もうひとつ見ておきたい歴史的遺産があります。
この自然館から車で10分のところにある「三瓶小豆原(あずきはら)埋没林」ですが、"三瓶自然館"では、埋没林の実物標本とともに詳しい解説展示が行われています。
(のちほど実際の場所に行って見ます。)
 
 続いては、「ムカシオオホホジロザメ」の大あごの復元模型の展示をご覧ください。
実は、歯はホンモノだそうです。スゴイ歯です。
先ほどの"肉食恐竜"と同じように、歯にノコギリのようなギザギザがあります。
歯は1列ではなく、何列にも並んでいて、欠けたら次がスタンバイしています。
 
   
   「三瓶自然館ザヒメル」には、この他にも周辺の自然を生かして"バードウォッチング"ができたり、屋外で遊べたり、さらに天体観測もできるなど、ファミリーで1日過ごせる楽しい場所です。
もちろんゆっくり森林浴もできます。
     
 ● 国指定・天然記念物「三瓶小豆原埋没林」

「三瓶自然館」から車で10分、地底の森を発掘したままの状態で展示してある「三瓶小豆原(あずきはら)埋没林」に行って見ました。
外観は鍋の蓋のように平べったい建物ですが、入り口から地下に向かって深く降りていきます。
 
 
     
   地下にそびえ立つ太古の巨木林は、約4000年前の三瓶火山の噴火によって埋没された原子の森です。
1983年の水田工事がきっかけで発見され、1998年から本格的に発掘調査が行われ埋没林が見つかりました。
根回り10mにも及ぶ巨木など30本の立木と倒木がそのままの形で展示されています。
日の当たらない空間でそびえ立つ太古の巨木は、実に神秘的です。
 
この巨大な地下壕の隣に「合体木材株」を展示した地下施設があります。
らせん階段を地下深くまで下りていくと、3つ以上の年輪の中心がある"合体木"の根株が保存されています。 
 

真ん中に見えるのが"合体根株"
   
     
 
"縄文橋"から見る"埋没林の展示場"(左)と"合体根株の展示場"(右)。



 「巨大サメの化石」に始まり、恐竜、埋没林と太古に思いをはせる展示の数々に、驚きとロマンに満ちた1日を過ごすことが出来ました。
周辺の自然環境も最高です!是非、行ってみて下さい。